「WE TAKE PLIDE IN OUR WORK」- 企業の理念を封筒デザインに表現する

はじめに

三重県度会郡にある株式会社サンダイ建設の封筒を作成させていただきました。

サンダイ建設の専務：小林様は会社の眼前を豊かに流れる、伊勢を代表する河川、宮川の様におおらかでパワーみなぎる方です。

「封筒の制作には好きなように任せる」とおっしゃいました。ただ、条件が２つありました。

１．制作の条件

自由に作ってください。ということですが、自由ほど難しいものはありません。しかもどこにもないようなオリジナリティ・・・

ちなみに、一番最初に出した提案は「もっとやれるでしょう！（笑）」とあっさり却下されました。

２．封筒デザインのコンセプトを考える

改めて、条件を振り返りました。

• どこにもないオリジナリティのある封筒にしてほしい
• 会社の言葉である「WE TAKE PLIDE IN OUR WORK」（自分たちの仕事に誇りを持ちます）を入れる

オリジナリティのある封筒というのは、漠然としていますし
オリジナリティも何も、骨格となるコンセプトがないと迷子になるだけです。

従って、WE TAKE PLIDE IN OUR WORKという具体的な言葉をコンセプトにすることにしました。

WE TAKE PLIDE IN OUR WORKの意味を掘り下げる

「自分たちの仕事に誇りを持つ」ということは、「自分達の仕事に手を抜かない」ことと同義語だと思います。
手を抜いた仕事を、誇りを持って遂行したとは誰も思わないでしょう。

３.WE TAKE PLIDE IN OUR WORKにちなんだ仕掛けを施す

そこで以下のような封筒デザインになりました。
封筒の裏面には、伊勢・度会を突き抜けて奥伊勢へと流れる宮川の流れに沿う三重県道22号線に沿って、ダイナミックにマップが展開。
その、右肩上がりの成長と未来を彷彿とさせる方向に向かって
WE TAKE PLIDE IN OUR WORKのキャッチコピーをダイレクトに配置しました。（❶図）
そして、封を開けると、封の下も変わることなくデザインが続く（❷図）
このデザインの持つ意味は、

私たちは、封筒を開けるまで気づくこともない、「見えないところにも仕事に手を抜かない」＝「自分たちの仕事に誇りを持ちます」

企業理念の意味そのものをコンセプトとした封筒デザインを表現しました。

4.唯一無二のオリジナル

封筒に仕掛けを施し、デザインコンセプトを体現しましたが、このデザインの見た目が唯一無二の真新しいデザインというわけでもありません。
（唯一無二は言い過ぎですが）この封筒が他社にあまり類を見ないオリジナリティをもたらしているのは、
デザインが封筒の中面に連動しているところです。

封筒の中面に印刷を施している例はたくさんあります。色を入れたり、柄を入れたり。
中身の内容がわからないように透け防止としての役割もありますし、ブライダル招待状のように、綺麗な花柄を散りばめたものもあります。
しかし、封筒の外面と連動したデザインを施した封筒は、ざっと調べた限りでは一つもありませんでした。

シビアな印刷・加工技術

もちろん、そのような封筒は、「中面と、外面のデザインのずれ」が懸念されるので、当初は社内の印刷・加工チームも難色を示しました。
「2mmのズレはあるかも」「今回はそれでは意味がない」しっかり話し合い、クライアントの思いも伝え、印刷・加工が叶いました。

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